右脳と左脳の違い

最近、よくテレビ番組などで、「あなたは右脳派か左脳派か?」なんていう特集をやっていますね。「指を組んで親指が上にきた方が〜」とか、「腕を組んで腕が上に来たほうが〜」とかやって、右脳タイプだ左脳タイプだなんて先日やってましたね。私もテレビで見ましたが。

よく、世間一般では「右脳が強い人はこうで、左脳が強い人はこうだ」とも言われていますが、果たして本当にそうなんでしょうか。

右脳と左脳

脳

人間の脳は、右と左の2つに分かれていて、その右側を右脳、左側を左脳といい、その間は脳梁と呼ばれる神経線維でつながれています。

右脳は体の左半分を制御し、左脳は右半分を制御しています。そして、言語を司る言語中枢というものがどちらか片方に入っていて、言語中枢がある方を優位半球、ないほうを劣位半球といいます。

ちなみに、右利きの人のほとんどは左が優位半球になっていて、左利きの人は左右半々くらいです。

右脳と左脳の違いは血液型の違いと一緒

右脳と左脳の違いは、実は血液型の違いと大差ありません。血液型占いなんていうものをやっているところはテレビ・雑誌等非常に多いですし、日本人はこの血液型によって人間の性格が違うということを信じている人が多いようです。

しかし、この血液型と性格の関連性は科学的には証明されていません。証明されていない以上、関係があるとは断言できないのですが、世間一般では関係があると思っている人が多いようですね。まあ、血液型と性格の関係は、「間違っている」というわけではなく、「正しいといえる根拠がない」というほうが正しいですが。

そして、一般的に言われている右脳と左脳の役割の違いは医学的には証明されておらず、これもやはり血液型と同様、「正しといえる根拠がない」のです。医学に限らず、こういった科学的な学問は、正しいと証明されるだけの根拠に乏しい場合は絶対に「正しいこと」とは認定されません。

従って、今後研究によって正しいことが証明されれば別ですが、そうでないうちは医学的には正しいといわれることはなさそうです。

一般的に言われている右脳と左脳の違い

医学的には証明されていないとは言えども、世間では右脳と左脳の違いが実しやかにささやかれています。

一番有名であろうと思われる右脳と左脳の違いは、「左脳は理屈、右脳は感覚」でしょう。恐らく、左脳に言語中枢がある人が多いことから、「左脳で言葉を考える」→「左脳で物事を考える」→「左脳で理屈を考える」→「左脳は理論的なものに使う」と推測されるようになったものと思われます。

右脳はそれと逆の考えでしょうね。実際、理屈的なものを考えてるときには左脳の活動が活発になり、芸術的な絵を見たり音楽を聞いたりしているときには右脳の活動が活発になることが観測でわかっています。ですから、この違いは事実無根というわけではありませんが、理論的なことを考えてる時は右脳も活動していますし、音楽を聴いている時は左脳も活動しています。

この段階でいえる事は、「理論的なものは左脳の役割が大きく、感覚的なものは右脳の役割が大きい」くらいのようです。このことから考えると、右脳が優位半球の人は、言語中枢が右脳にありますから、右脳と左脳の役割が逆転しているといえそうです。

余談ですが、トランペットなどの海外の楽器の音を聞く時は右脳が活発になり、琴や尺八など和製楽器の音を聞く時は左脳が活発になるという研究があるらしいです。まあ、これが何を意味するのかは各方面で議論になっているようですが。

「右脳を鍛えるトレーニング」は間違いか?

人間が普段良く使っているのは言語中枢が存在している左脳であると思われますから、左脳に関しては特に何かをする必要性はあまりなさそうです。しかし、右脳に関しては感覚的なものなので、年がら年中使っているわけではありません。

こういう考えから近年「右脳を鍛えるトレーニング」なるものが盛んに喧伝され、実施されています。

  • 瞬間的に表示される絵や文字を読み取るトレーニング
  • 本を速読するトレーニング

100マス計算など、瞬間的な判断能力を鍛えるトレーニングが多いようです。瞬間的な判断能力を鍛えるという意味ならば、最近話題の100マス計算なんかも右脳を鍛えるトレーニングに含んでいいのかもしれません。

医学的な立場から見れば、右脳と左脳の違いは明確になっていないので、このトレーニングが右脳を鍛えることになるかどうかは疑問です。しかし、右脳ではないにしても、脳の能力を鍛えるという意味で考えれば十分に役立つことは間違いありません。鍛える場所が右脳かどうかわからないだけですからね。

脳は、反復を繰り返すことによって記憶が強力になり、さらに進むとその記憶が小脳にコピーされ、反射的に行動できるようになります。右脳を鍛えるというのは正しくないかもしれませんが、脳を鍛えることに関しては正しいと言い切ってしまってもいいでしょう。

現在、右脳を鍛えるトレーニングをやってらっしゃる方もいるかもしれませんが、脳を十分鍛えることができているはずですから、引き続き同様のトレーニングを行いましょう。


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