様々な依存症は脳から出るドーパミンの分泌にも影響が

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依存症

人間は誰でも多かれ少なかれ何かに依存して生きています。人に依存する人もいるでしょうし、ものに依存する人もいるでしょう。中には、趣味に依存する人もいると思います。

それを自分でちゃんとコントロールできていれば何の問題もないのですが、依存しすぎて自分で自分がまともにコントロールできなくなってしまうと依存症と呼ばれるようになって大きな問題となります。

依存症とは

依存症とは、ある物事に異常なほど執着し、それなしでは我慢できないという状態になってしまった病気です。中毒と呼ばれることもありますね。

かつてはアルコール依存症、薬物依存症くらいしか指摘されていませんでしたが、近年、ギャンブル依存症やゲーム依存症など多方面において依存症が認められており、大きな社会問題にまで発展しています。

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依存症の種類と特徴

タバコ依存症

依存症は大きく分けて、物質依存とそれ以外のものとに分けられています。

物質依存症

アルコール依存症、薬物依存症、タバコ(ニコチン)依存症のように、ある特定の物資を摂取し続けなければ気が済まない状態です。

物質依存の場合、大きな特徴として「耐性」と「離脱」という症状が現れます。耐性というのは、ある特定の物質をとり続けることにより、徐々にそれまでの摂取量では我慢できなくなっていって摂取量が増えてしまうことです。

アルコールの場合、初めはボトル1本だったものが2本、3本と増えていって、しまいには朝から晩まで飲み続けないと気がすまなくなってしまう例はよく耳にします

。もうひとつの離脱は、依存している物質を摂取しなくなると我慢できなくなって情緒不安定になってしまうというものです。わかりやすくいうと禁断症状が現れます。この時の物質は、アルコールや薬物、ニコチンのように体に悪いといわれるものが多く、この状態が続くと脳は満足しても体が破壊され、取り返しのつかないことになります。

それ以外の依存

ゲーム依存症やギャンブル依存症などのように、ある特定の行為に必要以上に熱中してしまう状態です。大体、やっている行為は自分にとってまずいものなのはわかっていますが、どうしてものめりこんでしまいます。こちらの場合もやはりやらないと我慢できなくなるという離脱の症状が現れます。

体にとって悪いものを摂取するというわけではありませんが、ギャンブルなどに熱中する余り金銭問題を引き起こしたり、ゲームに熱中する余り仕事に行かなくなったりと、社会的に問題になることが多いです。

他に、他人との人間関係を頼りにしないと我慢できないという人に依存するケースもあります。
どちらのタイプの依存症でも、気分的に我慢できないだけでなく、手が震えるとか、内臓の調子がおかしくなるとか、体に異変をきたすケースが多いです。

依存症の原因

アルコール依存症

依存症になってしまう原因は昔から研究されており、今では原因がほとんど判明しています。

物質依存の場合

物質依存の場合は、アルコールやニコチンなどが脳の神経細胞に作用して異変を引き起こし、脳の神経機能を変化させ、アルコールやニコチンなしでは正常な状態が保たれないようになってしまうのが原因だと考えられています。

脳に作用する薬物というのはコーヒーに入っているカフェインなどいろいろなものがありますが、その中でもアルコールやニコチン、さらにドラッグのような薬物は脳神経の変化を引き起こしやすい傾向があります。

脳神経が変化したまま放っておくと、脳は常にその薬物を摂取しないと正常ではないという認識が行われるようになって症状が現れるのです。しかも、脳神経に耐性ができて、それまでの量では正常に保てなくなり、摂取量が増加していくという悪循環に陥ります。

それ以外の依存の場合

薬物摂取ではなく、何らかの行動依存の場合は、その行動をしたときに脳内で興奮作用を引き起こすドーパミンが過剰に分泌され、その時の快楽気分が脳に記憶されてしまうことから始まります。

誰でも自分の好きなことをしている時は楽しいですし、その時は誰の脳の中でもドーパミンが分泌されていますが、通常ならばある程度の抑制力が働き、実生活に破綻をきたすことにはなりません。しかし、ストレスなどで脳内のバランスが崩れている場合、ドーパミンを分泌量以上出ていると脳が勘違いしてしまいます。

普通の人が「あー楽しいなー」程度で済む所が「無茶苦茶面白いじゃん」というレベルで感じてしまうわけですね。この状態が進行すると、この面白さを脳が常に求めてしまうようになり、延々と同じ行動を繰り返すようになってしまうわけです。

従って、ギャンブル依存症とかゲーム依存症とか代表的に言われているもののほかにも、人間が楽しいと思えること何でも依存症になる可能性を誰もが持っているのです。

依存症の治療法

依存症の治療法

依存症の場合は、物質依存もその他の依存も脳の仕組みが変化してしまったことによって発生しますから、症状を抑えるためには依存物質を摂取したり依存行動を行うしかないのですが、それではいずれ取り返しがつかないことになりかねません。従って、依存しなくても大丈夫な状態に脳を戻す必要がありますが、元に戻す特定の薬というものは存在しません。結局、依存症を治療するには物質や行動を絶つしかありません。

依存症には離脱という禁断症状が出ますから、普通の状態に戻るには時間と労力がかかります。しかし、それを乗り越えない限りは依存症を克服することはできません。禁断症状が出なくなれば、それは脳が通常状態に戻ったことを示していますから、そこまでが勝負です。

治療している間一番つらいのは禁断症状でしょうから、禁断症状を少しでも軽減するために、他の悪影響にならない趣味を見つけて打ち込むとか、他の人と励ましあうとか、そういう方法が有効になります。依存症から立ち直ることができたという声も多く聞かれるように、依存症は治すことが可能です。

その立ち直った人の実体験を聞いて参考にしてみるのも克服の一つの方法だと思います。

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投稿者プロフィール

脳科学吉宗
脳科学吉宗
脳を研究しつづけてきました。脳をきたえる為のトレーニング方法や病気と脳の関連性の記事を書いています。右脳と左脳の違いや動物の脳と人の脳の違いも研究しています。